マルファン症候群
マルファン症候群 (Marfan syndrome、MFS) は、遺伝性の染色体が原因とされる病気です。
体内には無数の細胞が組織を構成し、その組織が幾重にも結合して体を構成していますが、その最小単位の細胞と細胞をつなぎとめる結合組織がうまく働かなくなる病気です。
その結合組織は細胞成分と細胞外基質から構成されていますが、細胞外基質は蛋白質で出来ていて、細胞外基質を構成する蛋白質の一つに細胞間接着因子がありますが、この細胞間接着因子には細胞外基質の強度を保つ蛋白質FBN1やTGFBR2、等があります。
マルファン症候群 (Marfan syndrome、MFS) を発症するとこれらの蛋白質が充分機能しないために、全身に組織形成の奇形等を起こす多発奇形症候群になってしまいます。
この病気を発祥した場合には、細胞外基質の異常から結合組織が本来の機能を発揮しなくなり柔軟であるはずの細胞が弾力性を減少してしまいます。
その結果、大動脈や網膜、硬膜、骨の形成等に異常をもたらす引き金となっています。
つまり、血管がもろくなったり骨や目の網膜までもが自己再生能力に支障をきたしてしまうというものです。
マルファン症候群 (Marfan syndrome、MFS) で最も危険な合併症は、心臓血管の壁の結合組織に起こる弱体化。
これは、心臓内で起きる圧力に動脈や心臓そのものが耐えられなくなり剥離や膨張または、破裂を起こしてしまうことです。
対処としては、血管の内圧を常に下げ鼓動の力強さを減少させることによって解離の危険性を減少させるおくことが重用で、激しい動きを伴わない生活でも本人が自覚することなく動脈弁輪の拡張が進行して、日常生活の何気ない動作の中で解離や破裂といった形で発症することもあることから、一般的な、病気の突然死(Sudden Death)を防ぐためには早期診断が大きな鍵となります。
遺伝性の病気ですから、マルファン症候群は常染色体優性遺伝であり親のどちらかがマルファン症候群 (Marfan syndrome、MFS) の場合、子供には50%の確率で遺伝する可能性があります。
マルファン症候群は、出生時にも発見されたりしますが、多くは青春期または青年期で診断される可能性のほうが高く30歳前後に突然の大動脈解離によってしょうじょうが発見される事もしばしばあります。
症状の発生頻度は全ての人種と男女にかかわらず3,000~10,000人あたり1人といわれています。
日本には20,000人、米国の約50,000人がいると推定され、おおよそ75%が親からの常染色体優性遺伝で25%は新たな突然変異によるものと調査されているのが現状です。