咳喘息と季節の関係
咳喘息は、風邪の延長線上におこることが多い病気です。
風邪の後に咳が続き、なかなか風邪が治らないなと思っていて、風邪薬を服用しても咳だけが治まらないということもあります。
本人は唯単なる風邪だと思いこんでいて、1ヶ月くらいして病院に行ったら咳喘息という病名をいただくことがしばしばあります。
このように、咳喘息は風邪の季節と相関関係があるようです。
風邪の季節は、咳喘息の季節と言えそうです。
個人差はもちろんあります。
まず、風邪なり咳喘息の季節的なところからいうと、晩秋から初冬ということでしょうか。
昼間はそこそこ暖かくても、朝夕はめっきり冷えてくる時期です。
呼吸器系の弱い体質の人には、この朝夕の温度差に影響を及ぼされやすいということです。
鼻炎や喘息もそうですが、一番風邪を引きやすい季節です。
咳喘息の経験者は、一様に言っています。
「季節の変わり目に咳喘息にかかってしまった。」と、気温や湿度の変化に対する対策を怠った結果、風邪をひいて、空咳が治まらずに病院に駆け込んだら咳喘息。
東洋医学に「五行学説」というのがあります。
秋は、乾燥=燥邪(そうじゃ)の季節と考えられています。
燥邪は「肺」を中心とした呼吸器系です。
「肺」経の特徴として、潤いを好み乾燥を嫌う「喜潤悪燥」という性質があり、秋は肺にとって一番やっかいな季節なのです。
秋の季節は、特に注意が必要です。
次に咳喘息になりやすい季節として、春先です。
春先の咳喘息は、温度や湿度も関係ありますが、花粉とかダニなんかがアレルゲンとなっていることも多いようです。
そして、黄砂の影響もあるようです。
黄砂の量は年々増えてきています。
地球温暖化や大気汚染などで、黄砂の影響も無視できないところまできています。
常時マスクをするわけにはいきませんから、せめてうがいの習慣は付けるようにしましょう。
気管支を鍛える意味でも、適度な運動、バランスのとれた食事で基礎体力をつけて、風邪をひきにくい体質作りをめざしていきましょう。