低 身長 成長 曲線


低身長症は、成長曲線を継続的に記載することで早期発見できます。
低身長症に限らず、さまざまな病気は早期発見することで早めの治療が行えますが、成長曲線を継続的に記載することは低身長症以外にもさまざまな子どもの疾患を早期発見することにつながるケースもよくあるため、子どもの成長の度合いをしっかり把握するためにも重要だといえます。
成長曲線は、子どもたちの身長や体重の集計データをもとにし、年齢と月ごとの平均値や標準値（SD=Standard Deviation）をグラフ化したものです。
低身長症は、同年齢の平均身長より2cm以上低いこととされ、標準値を意味するSD（Standard Deviation）で表される単位を用いて-2SD以下の場合を低身長と定義されていますが、成長曲線を利用すると、子どもの身長が標準値に対してどの程度かがビジュアル化されるため、状況が把握しやすいのです。
低身長症の原因にはさまざまなものがありますが、遺伝が原因の家族性低身長や思春期が平均よりも遅い場合などを除いたものなどが病的なものと判断され、治療の対象となることがあります。
低身長症の治療法としては、成長ホルモン分泌障害が原因の『成長ホルモン分泌不全性低身長症』や染色体が原因の『ブラダーウィリー症候群による低身長症』や『ターナー症候群による低身長症』に対しては合成ヒト成長ホルモン剤による治療が適用されますが、成長ホルモン治療の適応条件が厳しく設定されています。
甲状腺ホルモンの分泌が要因の『甲状腺機能低下症低身長症』の場合は、甲状腺ホルモンを補給治療と栄養状態の改善でよくなります。
精神的な要因の『愛情遮断症候群による低身長』では、母子関係が関係していることが多くあるため、その改善が基本になっています。
成長曲線は、世界最大規模の製薬会社であるファイザー株式会社が立ち上げている専門サイト（http://www.seicho.jp/）でダウンロードできます。