排尿 痛

排尿痛とは、文字から見てもお分かりのように、オシッコをする時に伴う痛みのことです。
排尿痛には、一般的に尿の出始めに尿道に痛みがある場合と、尿の終わり頃に下腹部痛や尿道のしみるような痛みがある場合とがあり、前者の場合は尿道炎の可能性が、後者の場合は膀胱炎が疑われます。
痛みの内容により、それぞれに医学的名称がついています。
網羅してみますと、

①おしっこが出るときの痛み（排尿痛）
②出始めの痛み（初期排尿痛）
③出始めから終わるまでの痛み（全期排尿痛）
④終わりの痛み（終末時排尿痛）
⑤突然の激しい痛み（せん痛発作）
⑥背中から腰にかけての痛み（腎せん痛）
⑦横腹から下腹部への痛み（尿管せん痛）
⑧背中から腰にかけての痛み（腎部痛） こうなります。

排尿痛で、代表的な病名は、

①膀胱炎
②出血性膀胱炎
③間質性膀胱炎
④前立腺炎
⑤尿道炎となっていて、いずれも排尿時に痛みまたは不快感があります。
主な原因として、感染症や結石が挙げられます。
感染症の場合は、一般的に尿路のどこかに感染がある場合に起こります。

その原因として

①尿路感染症 (特に淋疾やクラミディアによる膀胱炎または尿道炎)
②女性の場合は間質性膀胱炎
③カンジダによる皮膚炎や膣炎
④接触性皮膚炎や外陰炎
⑤ライター症候群

などが挙げられるようです。
結石の場合は、尿路結石症などが挙げられます。
尿路結石症とは、尿道結石や尿管結石、腎臓結石や膀胱結石などをまとめてそう呼ばれています。
そして、膀胱内に結石があると排尿時の痛みや血尿などがみられます。
しかしそれらは、患者さんの年齢とか性別とかによっても違ってきますし、症状の現れ方によっても、違う原因が考えられることもあります。
症状の現れ方というのは、その性状であったり、悪化したり緩和したりの要因とかです。
排尿痛だけが単独で起きているのか、他の病気と関連があるのかは、素人判断は危険ですから、泌尿器科の専門医に相談しましょう。
治療法としては、抗生物質から手術(前立腺肥大が続く場合)までさまざまで、尿路感染症が確認されたら抗生物が処方されます。
必要な場合には痛み止めが投与されます。