高度先進医療とは
高度先進医療とは何でしょう?私は最近この言葉を、生命保険のパンフレットから知りました。
高度先進医療とは、読んで字のごとく「高度」で、「先進的」な医療のことです。
しかし、これでは何のことかわかりません。
最近は、難病などの治療技術の発達で、医療技術も発展を遂げています。
しかし、医療技術の発展が必ずしも現行の健康保険の料金体系にそぐわないケースも生じています。
高度で先進的なため医療行為の技術料は高額になり、とても一般の人には支払えないケースも生まれています。
また、高度先進医療はどの病院でも受けることが可能かというとそうでもありません。
承認を得るためには、高度な技術を持つ医療スタッフと十分な施設や設備を持つ大学病院や専門病院などの医療機関だけに限定されています。
考えてみれば当たり前の話です。
高度であるには高額で最先端の医療器械と、優秀な医師とスタッフが必須です。
そういう環境を整えられるのは、やはり大学病院か専門病院に限られてきます。
先ほど高度先進医療を受けた場合、「とても一般の人には支払えないケースも生まれています」と書きましたが、年末調整時に高額医療費の還付請求をされた方もいると思いますが、高度先進医療はこれが認めてもらえません。
ですから例えば、国立がんセンターで行っているガンに有効な治療法といわれる「陽子線治療費」は2,883,000円もします。
そしてこれは全額自己負担になります。
恐ろしいことです。
ただ、高度先進医療をカバーする生命保険に加入すれば保障されるケースもあります。
ただし全額が保障されるわけではありませんので注意が必要です。
さて、この高度先進医療は実は現在はありません。
とはいうものの制度が変更になっただけで、高度先進医療の呼称が変更されただけです。
その内容ですが、健康保険法等の改正により、従来の高度先進医療は2006年(平成18年)9月末でなくなり、新たに2006年(平成18年)10月1日より高度先進医療として承認されている医療技術(療養)をそのまま引き継ぐ形で、先進医療という新たな制度に再編されました。
ですから現在は高度先進医療という呼称はなくなり、新たに先進医療というかなり平易な呼称になっています。